マレーシアはイスラム教国ですが、多民族国家ですからアルコール飲料すべて販売禁止、という事はありません。都会のホテルやレストラン、そしてもちろんパブ、ディスコ、カラオケクラブだけでなく、コーヒーショップといわれる大衆食堂でもビールがそのメニューの中に入っています。もちろんマレー人やインド系ムスリムの経営する店にはおいてありませんよ。
華人は酒好きですから中国レストラン、パブ、カラオケに酒類は当然付きものです。宴会で彼らが、「乾杯とか飲勝」 といってグラスを交わしている光景をよく見ます。しかしその華人も、街角にビールの自販機があって24時間中販売しているような日本人の酒好きにはかなわないでしょう。だいいち町の酒屋さんという商売は存在しませんから、自ずと酒類の購入先は限られています。
それにビールの価格は他の飲物に比して高いのです。1缶又はこびんの価格がスーパーで、RM４前後からRM5、これはコーラなど清涼飲料水の3.5倍から４倍ぐらいに当ります。大衆食堂でも他の食べ物との比較から言えば高くなります。麺類のどんぶりがRM3 のところ、ビール小びんはその２倍ぐらいですからね。
マレーシアで生産されているアルコール飲料ではビールがその大部分を占めており、ウイスキーやブランデー類は生産されていません。ビールはたいていのスーパーマーケットで売られていますが、その他の酒類を扱っているスーパーはずっと少なくなります。東海岸州に行けば、アルコール類は多分スーパーでは入手できない場合が多くなるでしょう。
尚消費量は少ないですが、椰子酒とかどぶろく類も醸造されていますが、これらは一般のスーパーにはおいてありません。椰子酒はインド系に人気があり、インド系の居住が多い地域でないと入手できないようです。どぶろくはサバサラワク州の一部先住民族が自家醸造していると、なにかで読みましたが、筆者は実際に見た事はありません。
さて一番大衆的なアルコール飲料はビールですが、高価な輸入ビールは別にして、外国のビール醸造会社の現地法人が製造しているビールが一番大衆的な酒類といえるでしょう。Guiness, Carlsberg, Tiger がそれぞれ2,3種類発売しています。
マレーシア独自のビール醸造会社はありませんから、写真に示した 6種類で地元産ビールのほとんどです。パブなどでは加えてドラフトビールが飲めます。容器タイプには大小の缶と大瓶、小瓶があります、でも日本のようにたくさん種類があるわけではありません。
筆者は限りなく下戸ですので、ほとんど飲みませんしビールの味を論じる事ができません。そこで読者の皆さんから味の論評を募集します。匿名実名問いませんから、ビール味の感想をお待ちしています。尚いただいた感想はこのページの下段に後日まとめて追加しますよ。